「ジプレキサ」は、セロトニン・ドーパミン拮抗薬(SDA)に近い作用をもつ、非定型抗精神薬です。
統合失調症や、強い不安感や緊張感、抑うつ状態などいろいろな精神症状に用いられる抗精神病薬です。
「セロトニン・ドーパミン拮抗薬(SDA)」に近い作用を示し、さらに、アドレナリンやヒスタミンなど、さまざまな受容体に作用することから、多受容体作動薬(MARTA)と呼ばれています。特に統合失調症の陰性症状に対する効果に優れ、指や手足のふるえ、舌のもつれ、体のこわばり、つっぱりなどの錐体外路系の副作用が比較的少ない点が特徴です。
統合失調症は、妄想や幻覚などの症状がある精神疾患です。これにより社会的・日常的な生活に支障をもたらしますが、思考や感覚が病気のために歪んでいることを、自身で認知することが難しくなりやすい点が特徴です。統合失調症の症状には、陰性症状と陽性症状があります。
◆陽性症状
統合失調症を発症して間もない頃や、再発時に多くみることができます。妄想や幻視、幻聴、独り言、不可解な返答、言動にまとまりがない、異常な興奮、攻撃的・奇異的な行動、などがあります。
◆陰性症状
通常、陰性症状は発症後数年を経過することに目立つ症状です。感情の動きや言動が鈍くなることで症状をあらわします。ひきこもり、自閉、感情の平板化、注意力の欠如、表情が乏しくなる、声の抑揚がなくなるなどの症状があります。
用法
通常、成人にはジプレキサ5~10mgを1日1回内服より開始する。
維持量として1日1回ジプレキサ10mgを内服する。
年齢・症状により適宜増減し、1日量は20mgを超えないこと。
本剤のご使用にあたりましては、医師や薬剤師の管理・指導の下で適切な使用をお願い致します。
※禁忌 エピネフリン(ボスミン)
副作用
立ちくらみ、めまい、眠気、口の渇き、便秘、尿が出にくい、動悸、体重増加、錐体外路症状 等
重篤な副作用として、悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、けいれん、高血糖、糖尿病性昏睡、低血糖、重い肝障害、横紋筋融解症、無顆粒球症、白血球減少、静脈血栓症、肺塞栓症 等
注意事項
※以下に該当する方は服用できません。
・糖尿病
※服用により眠気などを起こす場合があります。車の運転や高所作業など、危険をともなう作業は避けてください。
※アルコールとの併用は避けてください。
※他の薬剤と併用する場合や持病がある場合は、服用前に医師にご相談ください。
※お子様の手の届かない場所に保管して下さい。
※直射日光を避け、湿気のない冷暗所に保管して下さい。
◆本剤は国内では医師の処方を必要とする【要指示薬】です。本剤の説明文は英文の能書を翻訳したものであり、使用方法等が日本の医療従事者の見解 と異なる場合がありますのでご留意ください。
◆輸入医薬品はご自身の責任の上で、他者に譲渡せずご自身にてご使用ください。
◆詳細は掛かり付けの医師または薬剤師にご相談ください。
◆弊社ではどのような責任も受けかねますのでご了承ください。